かつては「銀河英雄伝説」「アメリカ横断ウルトラクイズ」なども手がけた
プレイステーションのスイッチを入れた瞬間、「デジキューブ!」というハスキーな音声を発したオープニング画面を覚えている人も多いのではないだろうか?「アメリカ横断ウルトラクイズ」や「銀河英雄伝説」などのゲームを世に送り出したデジキューブ。昔はCMも結構流れていたのに、最近は全く見かけなくなったなあ…と思っていたが、残念なことに2003年には倒産してしまっていた。ソフトウェアだけに限らず、「ファイナルファンタジーシリーズ」を中心とした攻略本の出版や、サウンドトラックCDやDVD販売も手がけたが、コンビニ店頭の端末配信事業の失敗と撤退を機に、業績が悪化してしまったそう。このサイトではそんな「デジキューブ」の過去の栄光を紹介する。
「栄冠は君に2002"甲子園の鼓動"」
プレイヤーが野球部の監督になり、全国制覇目指しチームを育てていくシュミレーションゲーム。4,000校以上の学校を実名で選んでプレイできるのが嬉しい。この手のゲームは学校名が架空のものが多かったのだが、実名なのでリアルだ。強豪校については、ユニフォームまで似せてあり、高校野球ファンなら、ハマること間違いなし!県外の高校との練習試合ができたり、新入生が入って世代交代が行われたりといったリアルさは、高校野球ゲームのファンにとっては、まさにツボ。試合で外野手がイージーフライを何度も落球するといった、現実には起こり得ないようなゲーム展開があるのが難点でもあるが、総合的にこの作品ほど、高校野球をリアルに再現した作品はなかったと思う。思い出したら、またやりたくなってきた。週末あたり、中古ショップを覗いてみようかな。
「パネルクイズ アタック25」
ご存知、日曜昼の長寿クイズ番組をリアルに再現したゲーム。私は就職試験の一般常識対策として購入したのだが、番組の顔とも言える児玉清さんがアフレコで進行しているので、思わずやりこんでしまった。クイズ番組のゲームの難点は、CPU側が強すぎたり、理不尽な早押しがあったりして飽きてしまうところ。でもこの作品は番組制作スタッフが携わっているだけあって、解答までの時間なども再現されているので、実際に番組に出場しているような臨場感が味わえる。初めは勝ちあがれないが、何度もプレイしているうちに、以前出題された問題が出てくるので、勝ちあがれるようになっていく。最後の「海外旅行アタック・パネルクイズ」は択一問題ではなく、なんと文字入力式の問題。正解するのが大変だったけど苦労した分正解してクリアした時は、海外に行けるわけでもないのに、かなり嬉しかったと記憶している。
デジキューブが2003年に倒産したのは冒頭に記した通り。もともと高価なゲームソフトを中古販売店ではなくコンビニで定価販売するという事業が、安価を求める時代の流れに合わなかったのかもしれない。また一説によればコンビニに設置された端末で、音楽などを配信する事業の失敗が、倒産の直接の決め手になったとする声もある。いずれにせよ、ITバブルの絶頂期に設立され成功し、ITバブルの崩壊とともに姿を消したデジキューブ。しかし他社にはない独特な魅力の商品を提供し、私の若かりし頃を楽しませてくれたことも事実なのである。現在の携帯電話のゲーム配信や対戦型オンラインゲームの盛況ぶりを見ると、「もしデジキューブが存続していたら、どんなヒット商品を生み出していたのだろうか」と惜しまれてならない。